寛永9年、忠政公63歳の時、婿である池田備中守の屋敷を訪ねて帰りが遅くなり、夜中にお忍びで自邸へ帰る途中、何者かが刀を抜いて忠政公の籠をめがけて走り寄ってきた。お付きの従者であった松本 牧がこの者を捕らえたので、被害はなかったが、忠政公の指示によってこの者を放免し、命を助けたという。 江戸での出来事であるので、事を荒立てて幕府の耳に入ることを避けたかったのだと思われる。 (森勇己)