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●光照の将軍拝謁と綱吉の黒田邸御成

光照が将軍綱吉へ正式に拝謁した最初の記録は、元禄4年正月14日、直邦が1500百俵を加増されたときの御礼である。江戸城白書院に参上した光照は直邦とともに綱吉に拝謁している。この拝謁の後、光照は直邦から80俵の加増を受けた。また、綱吉は歴代将軍の中でも最も多く家臣の家を訪れる「御成り」を行ったことで知られる。、黒田直邦の邸宅にも度々訪れている。このとき、光照も直邦の重臣として拝謁を許されており、森氏家譜に記されいてる光照が綱吉に拝謁した記録は次の通りである。

元禄8年5月4日に綱吉に拝謁して白銀10枚、
元禄9年2月3日には時服3領、
その年の11月14日には白銀10枚と時服1領
元禄14年4月22日に白銀十枚
その年の10月9日時服3領

この記録は森氏家譜に見られる記録の一部に過ぎないが、綱吉の寵臣であった柳沢吉保などは58回に及ぶ邸宅訪問を受けている。直邦もこれに近い数の訪問を受けていることは否めなく、とすれば光照の拝謁も家譜の記録を上回るかもしれない。また森氏家譜が幕末に編纂されたという経緯からも、詳細が伝わっていないことも考えられる。唯一ついえることは、光照はこの拝領物を頂戴するために、莫大な献上物を手配しているということである。そうでなくても将軍の御成は諸大名の垂涎の的である反面、膨大な出費が伴う非常に厳しいものであった。
(続)

(森勇己)


出典:森氏家譜・南総実記他